- 生命保険
生命保険の一括払いは2種類ある?一時払いと全期前納払いの違いを解説
生命保険の一括払いとは?
生命保険を一括払いするメリットは?
生命保険を一括払いするメリット・デメリットがわからず、悩む人は少なくありません。
本記事では、生命保険の支払い方法や全期前納払いと一時払いの違いについて解説。
検討している人は必見です!
この記事の監修者
-
有岡 直希
ファイナンシャルプランナー
大学卒業後、Webマーケターを経て外資系生命保険会社に転職。 個人対象のライフプラン・コンサルティングに携わり、顧客のニーズと社会保障制度を加味した論理的な提案に定評あり。 各生命保険商品を徹底的に分析し、価値ある保険商品の選別と保険の効果を高める活用法を提案します。- <保有資格>
- AFP、2級ファイナンシャル・プランニング技能士
- この記事の編集者
- 最新記事
- グッドカミング編集部
- グッドカミングは、保険/資産運用/将来設計/投資など「お金」の悩みを解決するWebメディアです。ファイナンシャルプランナーが記事を監修し、情報の信頼性を担保。様々な経歴のライターが、自身の経験やお金に悩む人の体験談を基に記事を執筆しています。
- 借金の減額診断は怪しい?からくりは?借金の減額診断の仕組みと使いかたを解説 2024.11.21
- 電気代を安くするにはどうすればいい?大手より安い電力会社について解説 2024.11.21
- 不動産投資のメリット・デメリットとは?不動産投資を成功させるポイント 2024.11.21
生命保険の一括払いとは?
一括払いには2種類ある
生命保険の一括払いの方法は2種類あります。
▼一時払い
生命保険の契約時に保障期間すべての保険料を一括で支払う方法
▼全期前納払い
契約時に保障期間すべての保険料を保険会社に預ける方法
※預けた保険料は月払いや年払いなど指定の方法で充当される
契約時にすべての保険料を支払う一時払いに対し、全期前納払いは保険料を預けているだけですべてを払い込んではいません。
一時払いも全期前納払いも一度にまとまったお金を出しますが、違いは少なくないです。
生命保険の支払い方法は、一括払い以外にも多数あります。
月払い | 毎月払い込む |
---|---|
年払い(半年払い) | 1年分(半年分)まとめて払い込む |
全期前納払い | 保障期間中の保険料総額を保険会社に預けて月払いや年払いなどで充当する |
一時払い | 保障期間中の保険料総額を一括で払い込む |
一時払いや全期前納払いと比べて、月払いや年払いは保険料が割高になりやすいです。
しかし、契約時に保険料総額を支払う一括払いは、まとまった資金が必要となるのでそれぞれ自分に合った支払い方法を選びましょう。
生命保険の一括払いの違い
一括払いの違い①支払いかた
契約時に保障期間すべての保険料を支払う一時払いに対し、全期前納払いは一度にすべての保険料を保険会社に預けます。
全期前納払いでお金を預かった保険会社は、月払いや年払いなど指定の方法で充当。
一時払いは契約時に完全にすべての保険料を払い込むので、保険会社はお金を預かりません。
一括払いの違い②保険料
一括払いの中でも一時払いはまとめて支払う分、割引が効きやすく保険料が安くなります。
全期前納払いも月払いや年払いと比べると保険料は割安ですが、一時払いよりは割高です。
一括払いの違い③保険料の返還
一時払いと全期前納払いは同じ一括払いでも、途中解約時や被保険者が死亡した際の未経過分の保険料の扱いが異なります。
未経過分があっても保険料の返還なし
▼全期前納払い
未経過分の保険料の返還あり
一時払いは途中解約や被保険者が死亡した際に、契約した保障期間のうち未経過分があっても払い込んだ保険料は返還されません。
全期前納払いは保険料を保険会社に預けている状態なので、充当されていない未経過分の保険料があれば返還されます。
一括払いの違い④控除期間
生命保険に加入し保険料を支払うと、契約者は所得控除を受けられます。
生命保険料控除について
納税者が生命保険料、介護医療保険料および個人年金保険料を支払った場合には、一定の金額の所得控除を受けることができます。これを生命保険料控除といいます。引用:国税庁
ただし、一括で保険料総額を支払う一時払いで控除を受けられるのは加入した年のみ。
保険料を預けて指定の方法で充当される全期前納払いでは、毎年の控除も可能です。
生命保険を一括払いする
メリット・デメリット
一時払いのメリット・デメリット
・比較的保険料が安い
・相続にも活用できる
一時払いのデメリット
・解約時等に未経過分の保険料は返還されない
・生命保険料控除は加入した年のみ
・すぐ解約すると元本割れしやすい
一時払いは被保険者の死亡時や解約時に未経過の保障期間があっても、払い込んでいる保険料は返還されないです。
加えて解約返戻金はあるものの、契約してすぐの解約だと元本割れしかねません。
ただし様々な生命保険の支払い方法の中でも、一時払いは保険料が割安と言えるでしょう。
生命保険の死亡保険金は相続人1人あたり500万円までは非課税なので、子ども等への相続に向けて活用する人もいます。
保険料の中には運用や保険金の支払いに充てる「純保険料」と保険会社の経費等を賄う「付加保険料」が含まれています。
保険会社は支払われた保険料をもとに資産運用をしますが、純保険料の運用益が付加保険料を上回るには一定の期間が必要です。
契約からあまり時間を置かずに保険を解約すると、まとめて支払った保険料総額より解約返戻金の方が下回って元本割れしてしまいます。
生命保険の死亡保険金は本来みなし相続財産として相続税の課税対象です。
しかし相続人1人あたり500万円までは非課税枠として扱われます。
500万円×法定相続人の数
法定相続人(民法で定められた被相続人の財産を相続できる人)として子どもが3人いるなら、500万円×3人=1,500万円まで課税されません。
全期前納払いのメリット・デメリット
・被保険者の死亡時や解約時には保険料が返還される
・生命保険料控除を毎年受けられる
全期前納払いのデメリット
・預り金の自由な返金は不可
・一時払いと比べると保険料は高い
一括払いと言っても保険料を預ける全期前納払いは未経過分の保険料返還が可能。
預けた保険料は月払いなど指定の方法で充当され、毎年生命保険料控除も受けられます。
ただし、保険会社に預けた保険料を自分の都合に合わせて自由に返金するのは難しく、一時払いと比べると保険料は高いです。
生命保険の一括払いの選び方
・保険料の総額をできるだけ安くしたい
・非課税枠として生命保険を活用したい
全期前納払いがおすすめな人
・保険料控除を長く受けたい人
・途中解約の予定がある人
保険料を一括払いする一時払いと全期前納払いにはそれぞれメリット・デメリットがあるので、自分に合った支払いかたを選びましょう。
契約時に保険料総額を一括払いする余裕がない人は、一時払いや全期前納払いではなく月払いなどを選ぶのも一つの手です。
生命保険の一括払いについて:まとめ
生命保険の一括払いには、契約時に保険料総額を支払う一時払いと保険料総額を保険会社に預ける全期前納払いの2種類があります。
✅保険料は一時払いの方が安くなりやすい
✅全期前納払いは未経過分の保険料の返還あり
✅一時払いの生命保険料控除は1回のみ
一時払いと全期前納払いには上記のような多数の違いがあり、メリット・デメリットはそれぞれ異なります。
一括払いだけでなく月払いや年払いも含めて自分に合った生命保険の支払い方法を知りたい人は、一度保険のプロに相談してみましょう。