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がん保険『入っておけばよかった』ってホント?後悔しないがん保険の選び方や注意点を解説

がん保険『入っておけばよかった』ってホント?後悔しないがん保険の選び方や注意点を解説

『がん保険は入ったほうがいい?』
『入っておけばよかったと後悔する理由は?』

がん保険に入った方が良いか、様々な意見が散見される昨今。加入を悩む方も少なくありません。

今回はがん保険に『入っておけばよかった』とされるケースやがん保険の仕組み・加入前の注意点・選び方などを詳しく解説します。

『がん保険に入ったほうがいい?』とお悩みの方は必見です。

この記事の監修者

  • 有岡 直希

    ファイナンシャルプランナー

    大学卒業後、Webマーケターを経て外資系生命保険会社に転職。 個人対象のライフプラン・コンサルティングに携わり、顧客のニーズと社会保障制度を加味した論理的な提案に定評あり。 各生命保険商品を徹底的に分析し、価値ある保険商品の選別と保険の効果を高める活用法を提案します。
    <保有資格>
    AFP、2級ファイナンシャル・プランニング技能士
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グッドカミング編集部
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がん保険に入っておけばよかったと感じる理由

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貯蓄が少ないとがん保険には入っておいた方がいい

治療にかかる金額は罹患したがんの種類や進行度合いに左右されます。

日本では『高額療養費制度』で医療費のカバーもできますが、それでも貯蓄が少ないと『がん保険に入っておけばよかった』と感じる結果に繋がるケースも。
✅高額療養費制度とは

高額療養費制度とは
同一月(1日から月末まで)にかかった医療費の自己負担額が高額になった場合、一定の金額(自己負担限度額)を超えた分が、後で払い戻される制度。
引用/全国健康保険協会/協会けんぽ/高額療養費

自己負担額の一定水準は個人の収入により決まり、所得が多ければその分、高額療養費の自己負担額が高くなるようになっています。

たとえば…
Aさん 年齢:69歳以下 年収1,160万円以上
Bさん 年齢:69歳以下 年収約370~770万円
両者の医療費がどちらも100万だったら
 
自己負担額は以下のようになります。

支払い
項目
Aさんの明細 Bさんの明細
医療機関窓口での支払金額
(自己負担額)
1,000,000円
×
0.3
=300,000円
(3割負担)
1,000,000円
×
0.3
=300,000円
(3割負担)
自己負担限度額 252,600円

(医療費:1,000,000円

842,000円)
×1%
=254,180円
80,100円

(医療費:1,000,000円

267,000円)
×1%
=87,430円
高額療養費で払い戻される金額 自己負担額300,000円

上限額254,180円
=45,820円
自己負担額300,000円

上限額87,430円
=212,570円

参照:厚生労働省保険局/高額療養費制度を利用される皆様へ

つまり、医療機関の窓口では3割負担分の30万円を支払いますが、自己負担限度額を差し引いた金額が高額療養費制度によって払い戻されます。

69歳以下の方の上限額の所得区分は以下の通り。

所得区分 ひと月の上限額
(世帯ごと)
年収:約1,160万円~
健保:標報83万円以上
国保:旧ただし書き所得901万円超
252,600円

(医療費-842,000)
×1%
年収:約770~約1,160万円
健保:標報53万~79万円
国保:旧ただし書き所得600万~901万円
167,400円

(医療費-558,000)
×1%
年収:約370~約770万円
健保:標報28万~50万円
国保:旧ただし書き所得210万~600万円
80,100円

(医療費-267,000)
×1%
年収:約370万円
健保:標報26万円以下
国保:旧ただし書き所得210万円以下
57,600円
住民税非課税者 35,400円

参照:厚生労働省保険局/高額療養費制度を利用される皆様へ
 
さらに、高額療養費制度は事前に『所得区分』の認定証を発行してもらえば窓口で支払う費用を高額療養費制度適用後の金額にできます。

✅がんの治療にかかる費用は?

がんの治療には平均で約30万円ほどかかるケースが多数。

❗注意点 
ただし、がんができた部位や進行度で治療にかかる額は大きく変わります。

また、がん治療は高度先進医療だと公的医療保険の適用外となるため、貯蓄が少ないと以下のような費用を賄えない可能性も。

がんの種類 医療費 自己負担額
(3割)
胃がん 97万3,747円 29万2,124円
結腸がん 98万6,722円 29万6,016
直腸がん 99万784円 29万7,235円
気管支・肺がん 90万8,470円 27万2,541円

日本は『公的保障が充実しているのでがん保険が必要ない』とする声もありますが、貯蓄が少ない方はがん保険で万が一に備えておいた方が『入っておけばよかった』と後悔せずに済むでしょう。

がんで働けなくなった時のために備えておいた方が良い

がんを罹患した際は休職したり、家族も罹患者のために仕事を休んだりする必要が出てくるため生活費と支出のバランスが崩れてしまい困窮しやすいです。

会社員や公務員であれば病気やケガで働けない期間ができてしまった際に一定の条件を満たすと『傷病手当金』が支給されるので多少は困窮を免れるでしょう。
✅労災保険の補償内容

傷病手当金

傷病手当金は会社員をはじめとした『健康保険』加入者が支給条件を満たしたら受け取れる公的保障です。

傷病手当金の詳細
・支給条件
病気・ケガを原因とした欠勤が3日以上続いた
・支給範囲
病気・ケガを原因とした欠勤の4日目以降に対して所定の給付金が支給される
・給付金額
毎年4~6月の平均月収(標準報酬月額)の3分の2
・給付期間
最長1年6か月

支給条件を満たした健康保険加入者であれば、基本的に退職後も継続して給付を受け取れる保障なので病気やケガでの休職が長期に渡った方は申請してみましょう。

しかし、傷病手当金の保障は対象者にしか適用されません。

✅健康保険加入者以外は給付が受けられない

傷病手当金は企業に属して働いている人が加入する『健康保険』の被保険者が受ける保障制度です。

自営業者やフリーランス、農業従事者として働いている人や、専業主婦や学生、無職の人、健康保険加入者に扶養されていない人など『国民健康保険』の加入者は労災保険や傷病手当金などの保障はされません

そのため、『国民健康保険』加入者の方が民間保険で精神疾患や、その他ケガ・病気での休職に備えておく必要性が高いでしょう。

保険料は加入時の年齢などに左右される

がん保険に限らず生命保険では加入時の年齢や健康状態によって保険料が違ってきます。

がん保険だとがんの罹患率が高齢層に偏るために保険料が割高になりがち。

年代ごとに10年後のがん罹患率を調べました。

若年層では10年後にがんに罹る確率が男女ともに1%未満であるのに対し、30代女性~40代は1.5%を超える確率でがんの罹患リスクがあるようです。

◆現年齢から10年後のがん罹患率

現在の年齢 男性 女性
10歳 0.1% 0.1%
20歳 0.3% 0.5%
30歳 0.6% 1.6%
40歳 1.6% 4.2%
50歳 5.2% 6.7%
60歳 15.7% 10.4%
70歳 31.3% 15.9%
生涯 66.0% 50.4%

※がん情報サービス/グラフデータベース/年齢階級別罹患率より抜粋
※生涯での罹患率は40歳時点での確率を記載しています。

男女で比較してみると女性は30代の時点で男性よりがんの罹患率が高く、男性は40代から一気に罹患率が高くなっています。

罹患率を見ると女性は30代から、男性は40代からがん保険で対策しておく方がリスクヘッジできるでしょう。

がん保険に『入っておけばよかった』と感じているのは、実際に罹患してお金に困った加入をためらっている間に保険料が割高になってしまったのに起因しているようです。

では、加入を検討する前にがん保険の仕組みや注意点を知っておきましょう。

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がん保険の基本的な仕組み

がん保険
がんで入院したり、所定の手術を受けたり、がんと診断された場合などに給付金を受け取れます。
引用:がん保険の概要

契約してから90日間の待ち期間を経てから保障が開始されるのが一般的です。

待ち期間経過後(責任開始日以降)の保険期間中に『はじめてがんと診断確定された』際に給付対象となります。

待ち期間があるのはどうして?
がん保険は扱う疾病の特性上、『特定の人(がんの疑いがある人など)』への給付金支払いを避け、他契約者との公平性を保つために待ち期間を設けているようです。
🔖Tips
待ち時間経過後の保障期間に入る日を責任開始日といいます。

✅がん保険の給付内容

主に『がん入院給付金』『がん手術給付金・がん放射線治療給付金』『がん診断給付金』『がん死亡給付(保険)金』『死亡給付(保険)金』などの保険金支給・給付がなされます。

がん入院給付金
がん入院給付金
がんの治療を直接の目的として入院したときに受け取れる給付金です。支払日数が無制限の入院給付金となります。

がん手術給付金・がん放射線治療給付金
がん手術給付金・がん放射線治療給付金
がんで所定の手術を受けたとき、がんで所定の放射線治療を受けたときにそれぞれ受け取れる給付金です。がん手術給付金は手術の種類に応じて入院給付金日額の10・20・40倍などの金額を受け取れます。がん放射線治療給付金はがん手術給付金として受け取れる商品も。

がん診断給付金
がん診断給付金
がんと診断されたときに受け取れる給付金です。保険期間を通じ1度だけ受け取れるタイプと複数回受け取れるタイプの商品があります。がん治療給付金などの名称で販売する保険会社もあるようです。

がん死亡給付(保険)金
がん死亡給付(保険)金
がんを原因として契約者が死亡した際に受け取れる給付金です。一般的にはがん入院給付金日額の100倍ほどが給付額の目安となります。がん死亡給付金の無い商品もあるため加入前にはチェックしておきましょう。

死亡給付(保険)金
死亡給付(保険)金
がん以外で契約者が死亡した時に受け取れる給付金です。がん入院給付金日額の10倍など、一般的にがん死亡給付金より少額の給付となります。こちらも給付機能の無い商品があるため加入前に確認しておきましょう。

❗高度障害状態になった時の扱いもチェックしておこう

がん保険加入者が高度障害状態になってしまった時の扱いは生命保険会社により違います。

主に下記、3パターンのうちいずれかとして扱われるようです。

①がん死亡給付金と同額のがん高度障害給付金を受け取り契約が消滅します。ただし、がん以外が原因で高度障害状態に該当したときは、死亡給付金と同額の高度障害給付金となります。
②保険料が払込免除となり契約が継続します。
③契約がそのまま継続します(保険料の払込みも継続します)。

引用:高度障害状態になった場合の取扱い

がん保険商品によってその際の細かな決まりが違うため、がんに備えて保険加入を検討するなら高度障害状態になった時に保険がどう扱われるのかまで含めてリサーチしておきましょう。

がん保険は他にも『がん先進医療給付金』『がん通院給付金』『抗がん剤治療給付金』など生命保険会社によって扱う給付も様々。

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がん保険に入る前の注意点

人気のがん保険だからといって入っておけば確実に保障を受けられるとは限りません

がん保険に加入する前は以下の点に注意しましょう。

    ◆がん保険に入る前の注意点

  1. 『がん』に特化した備えで良いか見直しておく
  2. 待ち期間について知っておく
  3. 保険金が支給されないケースもある

がん以外にも備えたい人には不向き

がん保険は医療保険と比べると、保険金の対象となる項目の間口が少し狭いです。

契約内容にもよりますが、医療保険や入院特約を付加した死亡保険などでは以下のような保障がなされます。

◆医療保険・入院特約付き死亡保険のがんに対する保障
・がんでの入院・手術に対する給付金支給
・がんでの長期入院に対する入院給付日数の無制限対応

他にも、先進医療特約や生活習慣病(がん・心疾患などの疾病)特約を付加するとさらにがんに対する保障を手厚くする使い方も可能です。

❗注意点 
ただし、『がん診断一時金』などがんに特化した保障は医療保険には付加できない保険商品もあります。

万が一の入院や手術に対してがん以外も含めて備えたい方は医療保険の方がおすすめ。

✅入院・手術に備えたい方におすすめ医療保険

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がん保険には待ち期間がある

がん保険は待ち期間経過後(責任開始日以降)の保険期間中に『はじめてがんと診断確定された』際に給付対象となります。

待ち期間とは?
がん保険は扱う疾病の特性上、『特定の人(がんの疑いがある人など)』への給付金支払いを避け、他契約者との公平性を保つために待ち期間を設けている
🔖Tips
待ち時間経過後の保障期間に入る日を責任開始日といいます。

他の保険とは違う特性であるため、約款にも待ち期間について細かく記載があるはずです。

契約前にそれらについてもきちんと確認しておきましょう。

待ち期間を詳しく知りたい方はこちら!

保険金が給付されないケースもある

がん保険に限らず保険商品契約時に定めた保障内容実際の症状・状況・治療内容などが合致していなければ給付金が受け取れません

がん保険では以下の主な給付金が保障内容となりますが、受け取れる状況や金額は加入する保険によって様々。

◆一般的ながん保険の給付金
・診断給付金(一時金)
・治療給付金
・入院給付金
・手術給付金
・通院給付金

がん治療の費用は罹患したがんの種類やステージ・受ける治療などで異なり、一般的ながん保険ではカバーしきれない症例もあるのが現状です。

確実に保障を得られる保険を優先したいと感じた方はファイナンシャルプランナーに相談するのもおすすめです。

がん保険についてさらに詳しく必要性を知りたいと思った方はこちらの記事もご覧ください!

がん保険の選び方

がん保険を選ぶときは
どんな”がん”に備えたいのか見極めるのが大切です!

がん保険の保障内容をしっかり確認しよう

がんは体の多岐にわたる箇所に症状が出ます。

商品によっては保障するがんの種類が限られており、『がんを罹患したけれど保障をフル活用できない』ような状況も。

たとえば… 
女性疾病に強いがん保険に加入していたけれど喫煙歴が長く肺がんを罹患し、契約時に定めた約款では保障に該当せず十分な保険金を得られなかった
となるケースも。

がん保険で備えていくなら『自分の生活環境だとどんながんに罹患しそうか』遺伝的な要因も含めて見極めておきましょう

喫煙者・生活習慣が乱れがちな人はがん保険がおすすめ

がんの発症には様々な要因が絡んでいると考えられています。

しかし、喫煙や飲酒・食生活の偏りは色々ながんの原因となり得るリスクです。

喫煙 主に肺がんのリスクが高まる。
飲酒 大腸がんや膵がん、女性だと乳がんのリスクとなり得る研究結果がある。
食生活の偏り 牛・豚・羊等の赤肉や加工肉ばかりを摂ると大腸がんのリスクが高まる。

喫煙者や生活習慣が乱れやすい人はそうでない人よりもがん保険の必要性が高いので『もったいない』と感じる状況にはなりにくいでしょう。

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がん保険は入っておけばよかったと後悔する前に入っておこう!

公的保障が充実した日本でもがんを罹患した際の出費をカバーしきるのは難しいのでしょう。

がん保険に加入して備えようと検討している方はどんな”がん”に備えたいのか見極めるのが大切です!

保険の加入や家計の運用にお悩みの方はファイナンシャルプランナーに相談してみましょう。

保険にお悩みの方におすすめ!