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学資保険の返戻率を徹底解説|知って得する仕組みや返戻率を上げる工夫とは?

「学資保険の返戻率の計算方法は?」
「学資保険は返戻率を重視したい」
学資保険の契約を検討している方の中には、返戻率を重視する方も少なくありません。
返戻率は、支払額に対してどれだけ資金が戻ってくるかを示す重要な数値。理解すれば、無駄なく保険を選べるようになります。
この記事では、返戻率の基本から計算方法、上げるコツまでをわかりやすく解説します。
教育費をしっかり備えたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
この記事の監修者
-
有岡 直希
ファイナンシャルプランナー
大学卒業後、Webマーケターを経て外資系生命保険会社に転職。 個人のライフプラン・コンサルティングに携わり、顧客のニーズと社会保障制度を加味した論理的な提案に定評あり。 各生命保険商品を徹底的に分析し、価値ある商品の選別と保険の効果を高める活用法を提案します。- <保有資格>
- AFP、2級ファイナンシャルプランニング技能士
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学資保険の返戻率とは

返戻率の意味
返戻率とは、支払った保険料に対して戻ってくる保険金の割合を示す指標です。
たとえば、100万円を払って105万円戻るなら、返戻率は105%。
同じ保険料負担で効率よく教育資金を準備するなら、返戻率はとても重要です。
返戻率の計算方法
返戻率は「受取総額÷払込総額×100(%)」で計算できます。
受取金には満期保険金だけでなく、祝金や一時金なども含みます。
途中解約で元本割れのリスクもありますが、学資保険の返戻率は100%超えが一般的です。
返戻率シミュレーション
以下の条件で、学資保険の返戻率をシミュレーションします。
- 祝金:70万円/年(3回)
- 満期保険金:70万円
- 月額保険料:2万円
- 保険料の払込期間:子どもが0歳から10歳になるまで
項目 | 内容 |
---|---|
祝金 | 70万円 × 年3回 |
満期保険金 | 70万円 |
月額保険料 | 2万円 |
払込期間 | 子どもが0歳〜10歳 |
受取総額 | 280万円(70万円×3回+70万円) |
払込総額 | 240万円(2万円×12か月×10年) |
返戻率 | 約117% |
受取総額は280万円で払込総額は240万円。返戻率は約117%です。
返戻率は商品や加入時期などさまざまな要因によって変わるため、自分に合った保険を選ぶためにも保険のプロへの相談も検討しましょう。
グッドカミング公式LINEでは保険のプロに気軽に相談できます。
学資保険の返戻率を上げるための工夫

払込期間を短くする
保険料の払込期間が短いほど、返戻率は上がりやすくなります。
早期に保険料を払い込んだほうが、保険会社の運用期間が長くなるため。
特に、一括払いにすると返戻率は上がりやすくなります。
18年分をまとめて払えば、数%以上の差が出る契約も。
払込期間が短いと月々の保険料負担は増えますが、無理のない範囲で検討してみましょう。
学資保険の加入時期を早める
学資保険への加入時期が早いほど、返戻率は高くなりやすいです。
早期加入によって長期間の運用が可能となり、保険料も抑えやすくなる設計。
生まれてすぐに加入すれば、18年間のゆとりが確保できます。
妊娠中に加入できる商品もあるので、早めに検討を始めましょう。
特約や祝金を外す
不要な特約や祝金の受取がないプランを選ぶと、保険料が減り返戻率が上がります。
医療保障などの特約を減らすだけで、数%改善される契約も。
本当に必要な保障だけを残して設計をシンプルにする意識が、返戻率向上の近道です。
満期保険金の
受取タイミングを遅くする
満期保険金の受け取りタイミングを遅くすると、返戻率が上がる傾向があります。
受け取りタイミングが遅くなるほど、保険料の一部を運用できる期間が長くなるためです。
たとえば15歳満期で受け取るよりも、18歳や22歳満期の契約のほうが返戻率が上がりやすいでしょう。
夫婦どちらを契約者にするか検討を
学資保険の返戻率を上げるためには、夫婦のどちらを契約者にするのかでも変わります。
同じ条件でも性別の違いによって保険料は変化。平均寿命が長い女性のほうが保険料は低めに設定されるのが一般的です。
性別以外にも、さまざまな条件から保険料は変化します。
夫婦のどちらを契約者にしたほうが安いのかシミュレーションすると良いでしょう。
返戻率が良い学資保険の商品を選ぶ
返戻率にこだわるなら、商品選びにもこだわるのがおすすめです。
返戻率の比較できるサイトが便利ですが、情報が古いサイトもあるため公式ページでの再確認が安心。
比較ツールも活用しつつ、保険のプロへの相談も検討するといいでしょう。
学資保険の返戻率以外のリスク

学資保険は返戻率だけで判断しない
学資保険を選択する際、返戻率だけに注目するのは避けた方が無難。
確認すべき項目を見ていきましょう。
- 保険金の受け取りタイミング
- 保険金の受取方法
- 保険金額
- 保障内容や特約
たとえば、返戻率が高くても大学入学前に受け取れなければ、教育費に使いにくいでしょう。
保険料払込免除特約がついていないと、親に万が一が起きた場面で不安です。
条件を全体で見て、判断しましょう。
元本割れリスクに注意する
返戻率が100%未満だと、支払った金額よりも少ない額しか戻ってきません。
「元本割れ」と呼ばれる状態であり、早期解約や保障内容によって起こりやすくなります。
途中で解約すればさらに大きく元本割れする恐れもあるため商品選びは慎重に。
学資保険を契約する以上は、最後まで保険料を払い込みできるように計画を立てましょう。
契約条件と実際の受け取り額が異なるケースも
返戻率の数値は、特約や割引が反映されていないケースもあります。
パンフレット通りの金額にならない契約もあるため、要確認。
実際の受取額については、保険代理店にも確認・相談をしてみるとよいでしょう。
どれから確認すればいいか悩んでしまう方は、保険のプロへの相談がおすすめです。
【まとめ】学資保険の返戻率を正しく見極めて賢く備える
学資保険選びで、返戻率は大切な指標です。
加入時期や払込方法、保障の内容などを工夫すれば返戻率の上昇も見込めますが、返戻率だけで学資保険を選ぶべきではありません。
返戻率の数字だけを見て判断すれば、使いにくさやリスクを見落とすおそれも。
商品設計や受取タイミング、保障の有無まで総合的に見比べましょう。
家族の未来に本当に合った備えがどれくらいなのか考え、自分たちに合った学資保険の契約をしてください。