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子どもに終身保険は必要?|終身保険で将来の資金準備や親の万が一に備えよう

「子どもの終身保険って本当に必要?」
「終身保険は将来の備えになるの?」
終身保険の内容がよくわからず、子どもにとって本当に必要か悩む方も少なくありません。
子どものために加入する終身保険は貯蓄性や保障の継続性があり、将来の資金づくりや万が一への備えとして活用できます。
本記事は子どもの終身保険のメリットや選び方、注意点をわかりやすく解説。後悔しない保険選びのため正しい知識を身につけましょう。
この記事の監修者
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有岡 直希
ファイナンシャルプランナー
大学卒業後、Webマーケターを経て外資系生命保険会社に転職。 個人のライフプラン・コンサルティングに携わり、顧客のニーズと社会保障制度を加味した論理的な提案に定評あり。 各生命保険商品を徹底的に分析し、価値ある商品の選別と保険の効果を高める活用法を提案します。- <保有資格>
- AFP、2級ファイナンシャルプランニング技能士
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この記事の目次
子どもの終身保険:メリット
子どものために終身保険をかけると、将来にわたってさまざまな形で役立てられます。
✅ 進学資金以外にも使える柔軟性

終身保険は、契約を継続しながらさまざまな用途に解約返戻金を活用できる柔軟性が大きなメリットです。
一度契約すれば、進学費用に限らず
・留学
・独立
・住宅取得
・起業資金など
将来のライフステージに応じて必要なタイミングでお金を取り崩せます。
教育費に使わなかったら資産として子どもに引き継げるため、無駄になる心配が少ないのも終身保険ならではの強みです。
✅ 早く加入すると保険料が安い

親が契約者・子どもが被保険者の場合、子どもの年齢が低いほど保険料が安く、保険料払い込み期間を短く設定すれば、早期に払い済み保険として保障を残せます。
保険料の負担を抑えつつ、長期的な備えができるのは、子どもが小さい今だからこそ得られる利点です。
✅ 返戻率が比較的高い

子どもが幼い段階で加入すると保険料が安い&長期間運用されるため、払い込み終了時点での返戻率が高くなりやすいです。
10年払いや15年払いなど短期払いにしておけば、早期に払い込みを終えた後も、保障は一生涯継続し、解約返戻金は年を追うごとに増加する仕組みになっています。
貯金と違って強制的に積み立てる仕組みになっているため、コツコツ貯めるのが苦手な方にも向いています。
● 将来の資金準備(進学・結婚・独立時の資金)に活用できる
● 将来的に子どもへ保険を「資産」として引き継げる
終身保険は保障と貯蓄性を兼ね備えた保険商品として、お金を「残す」「備える」「活かす」場面で柔軟に活用できる選択肢となります。
子どもの終身保険:デメリット
子どもの将来に備える手段として終身保険は魅力的ですが、契約期間の長さや早期解約の元本割れリスク、特約による保険料増加などは事前に理解しておくべきポイントです。
保険料の支払いが長期にわたる

終身保険は一生涯にわたって保障が続くため、保険料の支払い期間も長期になりやすいです。
たとえば20年払い設計にすると、子どもが成長して独立する頃まで支払いが続きます。
保険料は毎月発生する固定費のひとつであり、収入やライフスタイルの変化により負担感が大きくなりやすいです。
兄弟がいるなら複数の保険料が重なります。
保障内容に魅力を感じても、長期にわたる支払いを継続できるか慎重に検討しましょう。
途中解約で元本割れのリスク

終身保険は貯蓄性のある保険ですが、途中で解約すると支払ったお金よりも戻ってくるお金の方が少ない元本割れになるリスクがあります。
途中で資金が必要になったら解約しようと安易に考えていると、想定よりも大きな損失に。
終身保険は長期保有が前提のため、返戻率の低い時期の解約には注意。
ライフイベントで急な出費が必要になりそうなら、無理に終身保険を選ばず、他の貯蓄型商品との併用や分散投資を検討しましょう。
特約をつけすぎると負担が増える

終身保険は基本の死亡保障に加えて特約も追加できますが、保険料が大幅に上がってしまうリスクも。
特約は本当に必要な保障に絞り込み、終身保険本来の価値である長期的な貯蓄性や資産形成を損なわない範囲で設計しましょう。
子どもの終身保険の選び方
長期的な活用を見据えて、後悔しないために意識すべき選び方のポイントを3つ紹介します。
①貯蓄重視でシンプルな設計
子ども向けの終身保険を選ぶなら、まずは貯蓄性にフォーカスしたシンプルな設計を選ぶのが基本です。
多くの終身保険には特約が付けられますが、過剰に保障を盛り込むと、本来の目的である資産形成から逸れてしまいます。
貯蓄目的が明確なら、死亡保障を必要最小限に設定し、返戻率や保険料の効率を優先した設計を心掛けましょう。
保険はシンプル・明快であるほど、活用しやすくなります。
②払込期間と月額保険料のバランス
終身保険を設計するなら、保険料の払込期間と毎月の保険料負担のバランスをしっかり考えましょう。
項目 | 払込期間を 短くした場合 |
払込期間を 長くした場合 |
---|---|---|
月々の 保険料 |
||
トータル保険料 | (抑えられる) |
(増える傾向) |
支払い 負担 |
大きい |
分散しやすい |
メリット | 抑えられる |
|
デメリット | 大きい |
子どもが小さいうちに加入すれば、10年払いや15年払いといった短期払いにしても月額保険料は比較的抑えやすいです。
ただし、他の教育資金や生活費と並行して支払いが必要になる場面が多いため、家庭全体の支出計画と照らし合わせながら、無理のない支払設計にしましょう。
数年先まで見据えて継続できるプランを選ぶなら保険のプロへの相談がおすすめです。
③返戻率のピーク時期を把握する
★ 終身保険の返戻率は契約期間が長いほど高くなりやすい
★ 返戻率が100%を超えるのは一般的に10年〜20年以降
例えば、「子どもが18歳になるタイミングで使いたい」と考えているなら、18歳時点の返戻率が高いプランがベスト。
返戻率が最も高くなるタイミング(ピーク時期)を過ぎても保険を継続すると、さらに資産としての価値が高まります。
目的に応じたタイミングで有利に活用するには、返戻率の推移の正確な把握が鍵です。
子どもの終身保険:
入る時期で目的が変わる
子どもの終身保険は加入する年齢やライフスタイルにより目的が大きく変わります。
☑ 幼少期は教育資金の備え
☑ 中高生以降は将来の資産形成や贈与を見据えた活用…など
年代別に終身保険の役割と目的の違いを紹介しますので、参考にしてください。
0歳〜小学校入学前
教育資金の準備に最適

子どもがまだ0歳から小学校入学前のタイミングは最も保険料が安く済みやすい時期です。
月々の負担を抑えながら返戻率の高いプランを組みやすいため、将来の教育資金の積立として非常に効率的に活用できます。
1. 10年払いや15年払いなどの短期払いプランなら中学・高校生になる頃には支払いを終えて、払い済み保険として維持も可能
2. 進学や留学のタイミングで解約返戻金を活用
この時期の保険加入は、将来まとまったお金を準備する目的として多くの家庭で検討されています。
小学生〜中学生
選択肢を広げる目的で活用

小学生から中学生にかけての時期に終身保険に加入するなら、教育資金に限らず幅広い将来の選択肢を残すのが主な目的となります。
すでに学費などある程度の備えがあるなら、将来的な結婚資金・留学費用・独立資金といったライフイベントに備えた“柔軟なお金”として機能するのが終身保険の強みです。
1. この時期は保険料がまだ比較的安く、返戻率も高水準で設計できるため、貯金代わりの資産形成としても合理的
貯蓄と保障を兼ね備えた終身保険は、子どもの将来を広げるための選択肢のひとつとして備えておく価値があるといえるでしょう。
高校生以降
資産形成や贈与として使う

高校生以降なら、教育資金よりも“資産形成”や“将来の贈与”を意識した活用が中心になります。
保険を資産として持たせると、万が一の備えや社会人として独立する際の“経済的な後ろ盾”にもなり得ます。
1. この時期になると保険料はやや高くなりますが、将来的に子どもに契約者変更し計画的な資産移転や相続対策としての効果が期待できる
2. 住宅資金や結婚資金として解約返戻金を活用できるなど柔軟性の高いサポートが可能
このように高校生以降の終身保険加入は、親からのギフトやお金の管理・価値を学ぶ機会としても有効であり、教育的な意味合いも含めて長期的に役立つ資産形成手段となります。
まとめ:子どもに終身保険を活用するなら目的と設計がカギ
子どもの終身保険は、将来の資金準備や保障確保、資産形成など、さまざまな目的に応じて柔軟に活用できる保険商品です。
特に、子どもが小さいうちに加入すれば保険料も抑えやすく、返戻率も高く設計できるため、効率的な備えになります。
加入時期や設計内容により負担が大きくなったり、目的とズレが生じるリスクも。
加入を検討するなら、家庭のライフプランや家計状況に照らし合わせながら、本当に必要な保障・期間・保険料を見極めてください。
グッドカミングの公式LINEではいつでも保険のプロに相談できます。
目的を明確にし、将来後悔のない保険選びを心がけましょう。