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学資保険の最適な受け取り方とは?課税されない学資保険の受け取り方を解説
学資保険の最適な受け取り方とは?
学資保険で課税されない受け取り方は?
学資保険の最適な受け取り方がわからず、悩んでいる人は少なくありません。
本記事では、2種類の学資保険の受け取り方や学資保険の受け取り方の流れについて解説。
知りたい人は必見です!
この記事の監修者
-
有岡 直希
ファイナンシャルプランナー
大学卒業後、Webマーケターを経て外資系生命保険会社に転職。 個人対象のライフプラン・コンサルティングに携わり、顧客のニーズと社会保障制度を加味した論理的な提案に定評あり。 各生命保険商品を徹底的に分析し、価値ある保険商品の選別と保険の効果を高める活用法を提案します。- <保有資格>
- AFP、2級ファイナンシャル・プランニング技能士
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この記事の目次
学資保険の受け取り方は2種類ある
そもそも学資保険とは
学資保険とは、将来の子どもの教育資金を貯めるのが目的の保険商品です。
小学校入学までに加入するのが一般的で、高校生・大学生になる頃に満期を迎えます。
学資保険の受け取り方
①祝い金と満期保険金を受け取る
学資保険では進学のタイミングで祝い金を受給しつつ、満期保険金を受け取れます。
祝い金とは
学資保険金の受け取り方法の一つ。進学などの節目に積み立てた保険料から支払われる一時金
祝い金を受給するタイミングは、下記の通り様々な選択肢から選べます。
✅幼稚園~大学まで進学する度に受け取る
✅高校、大学入学時にまとめて受け取る
✅大学4年間の間に毎年受け取る
学資保険の受け取り方
②満期保険金のみ受け取る
学資保険の中には、祝い金を受給せず満期保険金のみ受け取れる商品もあります。
満期保険金のみを一括で受け取ると、祝い金を受給する受け取り方より返戻率は高いです。
ただし祝い金も満期保険金も積み立てた保険料から支払われるため、受取時期や金額が異なるだけでどちらか一方がお得な訳ではないです。
返戻率とは
支払った保険料総額に対し、受け取れる満期保険金等の総額を割合で表したもの
返戻率が100%なら払込保険料総額と同額を、祝い金や満期保険金として受け取れます。
=返戻率(%)
100%を超えると払込保険料総額より多い金額を受け取れて、100%を下回ると払込保険料総額より受け取れる金額が少ない(元本割れ)です。
学資保険は受け取り方ごとに税金が違う?
学資保険では保険金の受取人が親or子どもかによって、課税される税金の種類が変わります。
ただし金額によっては課税されずに、祝い金や満期保険金を受け取るのも可能です。
契約者 | 被保険者 | 受取人 | 税金 |
---|---|---|---|
親 | 子ども | 子ども | 贈与税 |
親 | 子ども | 親 | 所得税 住民税 |
契約者と保険金の受取人が同じだと課税されるのは基本的に所得税で、子どもが受取人だと贈与税を課税されます。
契約者 | 保険会社と契約を結んで保険料を支払う人。親権者(原則として親)が契約者になるのが一般的。 |
---|---|
被保険者 | 保険の対象となる人。学資保険では子どもが被保険者となる。 |
受取人 | 保険金を受け取る人。学資保険では子どもを受取人にする人もいれば、親権者を受取人にする人もいる。 |
学資保険の課税される受け取り方
贈与税がかかるケース
18歳未満の子どもが親や祖父母からその年の1月1日から12月31日までの1年間でお金を受け取った場合、一般贈与として贈与税が課税されます。
贈与税には110万円の基礎控除があるので、受け取る祝い金や満期保険金の額が110万円以下なら贈与税はかかりません。
贈与税の計算をするには、まず基礎控除額を引いていくら保険金を受け取るか計算します。
△基礎控除額110万円=390万円
390万円の贈与に対する税率と控除額を国税庁が発表している贈与税の速算表をもとに確認。
参照:国税庁/贈与税の計算と税率(暦年課税)
基礎控除後の課税価格 | 税率 | 控除額 |
---|---|---|
200万円以下 | 10% | – |
300万円以下 | 15% | 10万円 |
400万円以下 | 20% | 25万円 |
600万円以下 | 30% | 65万円 |
1000万円以下 | 40% | 125万円 |
1500万円以下 | 45% | 175万円 |
3000万円以下 | 50% | 250万円 |
3000万円超 | 55% | 400万円 |
=53万円 ←課税される金額
学資保険の受取総額に多い「100万円以上200万円以下」※の満期保険金を受け取るケースで計算すると、課税される贈与税は18万円でした。
△基礎控除額110万円=90万円
基礎控除後の保険金90万円×税率20%
=18万円の課税
満期保険金で所得税がかかるケース
学資保険では契約者が親・受取人も親だと一時所得として所得税を課税されます。
満期保険金額
△払込保険料総額
△特別控除額(50万円)
=一時所得
所得税にも特別控除があるため、払込保険料総額から50万円を超える満期保険金を受け取らない限り課税はされません。
満期保険金が200万円、払込保険料総額を140万円で計算すると下記の通りです。
△払込保険料総額140万円
△特別控除額50万円
=一時所得10万円×1/2
=一時所得の課税金額5万円
一時所得は総合課税の対象なので、課税金額5万円から更に他の所得(給与等)を合算。
一時所得を含めた総合課税対象となる所得の合算した金額に対して、納税額が算出されます。
祝い金で所得税がかかるケース
契約者が親・受取人も親の場合、祝い金を受給すると雑所得として課税されます。
その年に受け取った祝い金
△その年に受け取った祝い金
×(払込保険料総額÷祝い金総額)
=雑所得の金額
雑所得は基本的に20万以上だと課税されますが、自営業者だと少額でも課税されます。
学資保険の受け取り方の流れ
保険会社毎に細かい流れは異なりますが、だいたい満期の数ヶ月前に郵送で通知が届きます。
通知が届いたら指定の書類に保険金を入金して欲しい銀行口座を記入、本人確認書類等のコピーを添付して保険会社に返信。
保険会社で書類などのチェックが終われば、指定口座に満期保険金が振り込まれます。
学資保険の受け取り方のQ&A
学資保険の受け取り時期は変更できる?
「浪人したから満期保険金の受け取りを1年後にしたい」など保険加入後に状況の変化から受け取り時期を変更したい人は少なくありません。
学資保険では商品によっては、祝い金や満期保険金の受け取り時期を後から変更可能です。
前倒しor据え置き可能な商品を選べば、状況に合わせて柔軟に受け取り時期を変更できます。
学資保険に付帯した特約はどうなる?
学資保険の中には、子どもの医療保障などを特約として付帯できる商品もあります。
ただし満期を迎えると付帯してた特約の保障も終了するので、今後も特約と似た保障を受けたい人は新たな保険に加入しましょう。
学資保険の受け取り方:まとめ
学資保険の受け取り方は、2種類あります。
✅祝い金と満期保険金を受け取る
✅満期保険金のみ受け取る
祝い金も満期保険金も積み立てた保険料から支払われるため、自分の希望や家計の状況に合った受け取り方を選んで問題ありません。
受取人が親or子どもによって課税される税金の種類も変わります。
課税されない範囲で祝い金や満期保険金を受け取りたい人は、一度保険のプロに相談してから学資保険に加入しましょう。