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定期保険の満期とは?定期保険の満期前にすべき対策と満期後の選び方を紹介

「定期保険は満期になるとどうなる?」
「定期保険の満期について知りたい!」
定期保険が満期を迎えると「更新する?」「新しく保険に入るべき?」などの不安や疑問を抱く人も少なくありません。
この記事では、定期保険に満期前の対策や満期後のライフスタイル毎におすすめの選択肢をわかりやすく解説していきましょう。
この記事の監修者
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有岡 直希
ファイナンシャルプランナー
大学卒業後、Webマーケターを経て外資系生命保険会社に転職。 個人のライフプラン・コンサルティングに携わり、顧客のニーズと社会保障制度を加味した論理的な提案に定評あり。 各生命保険商品を徹底的に分析し、価値ある商品の選別と保険の効果を高める活用法を提案します。- <保有資格>
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定期保険の満期とは?
満期とは保険契約の終了時期

定期保険は「10年」「20年」「60歳まで」など、あらかじめ決めた一定期間だけ保障を確保する生命保険です。
保険期間中に死亡または高度障害状態になると、あらかじめ定めた保険金が受け取れます。
定期保険の「満期」は、契約時に定めた保険期間が満了を迎えるタイミング。
満期を迎えると保険の保障が終了し、満期以降は保険金の支払い対象外となります。
更新や見直しを考えるなら、満期の時期を早めに把握して準備を始めましょう。
満期になっても返戻金は出ない

「満期=お金が戻る」と誤解されがちですが、定期保険の多くは「掛け捨て型」で基本的に満期になっても返戻金はありません。
定期保険は満期金を受け取るための保険ではなく、あくまで「一定期間の保障が目的」の保険でしょう。
保険期間により満期は異なる

定期保険の保険期間は「全期型」と「更新型」の2種類で、それぞれ保障が終わるタイミングが異なります。
定期保険の保険期間のタイプ | |
【保険期間】 歳満期=「〇歳になるまで」保障が続く (※更新不可) 【特徴】 契約期間のあいだ保険料が変わらない 満期を迎えると契約終了 |
|
【保険期間】 年満期=「契約から〇年間」保障が続く (※更新可能) 【特徴】 更新時に年齢・保険料率で保険料が再計算される 更新時に保険料が高くなる 契約期間が終わるたびに自動更新 |
全期型は満期になると保障が終了するため、ライフプランに合った期間設計が重要です。
更新型には満期がなく自動で契約が継続されますが、更新後の保険料が上がる状況もあるため、更新前に必ず再確認しておきましょう。
定期保険の満期前にすべき対策
満期の2〜3年前から見直しを始める

定期保険の見直しは『満期の2〜3年前』から見直しを始めるのが理想的で、満期後の選択肢が健康状態や年齢によって大きく制限されます。
満期間近に慌てて見直すと選択肢が限られたり、健康状態によっては新しい保険に入れない状況も。
ライフスタイルに合った保障の量・期間を見極め、必要に応じて終身保険や収入保障保険への切り替えも視野に入れておくと安心でしょう。
定期保険と終身保険を比較してみる

定期保険に加入している人は、年月の経過とともに必要な保障額や保障内容が大きく変わる人が多いのが実情です。
定期保険の満期が近づいている人は、自分のライフプランに合った保障を見直すためにも終身保険との違いを比較するのがおすすめ。
比較項目 | 定期保険 | 終身保険 |
---|---|---|
保障 期間 |
一定期間 (10年・20年など) |
一生涯 |
保険金支払い | 保険期間中のみ 支払われる |
いつ亡くなっても必ず支払われる |
保険料 | 割安(掛け捨て型) | 高め(貯蓄型) |
解約 返戻金 |
基本的になし | あり(契約年数により増加) |
主な 目的 |
教育費や住宅ローンなど一時的な備え | 葬儀代・相続・一生の備え |
保険料の変動 | 更新型は年齢とともに上がる | 契約時に決定、ずっと一定 |
向いている人 | 子育て世代・期間限定で備えたい人 | 一生涯の安心を得たい人 |
定期保険は更に一定期間の保障を求める人におすすめで、終身保険は一生涯の保障が必要な人に向いています。
将来のライフステージや保障の目的に合わせて、自分に合っているタイプを見極めていきましょう。
満期後の保障が不要なら終了しても◎

子どもが独立・住宅ローンも完済している人は保障の必要性は低くなるため、無理に保険を継続せず終了させる判断も合理的です。
浮いた保険料を老後資金や資産形成に充てると、将来への備えが広がるでしょう。
定期保険の満期後の選び方
まずは定期保険の種類を把握する

定期保険は『平準定期保険』『逓減定期保険』『逓増定期保険』『収入保障保険』の4種類に分かれています。
定期保険の種類の特徴 | |
・保険期間中、保険金額と保険料が一定 ・最もオーソドックスな定期保険 |
|
・年数が経つごとに保険金額が減る ・保険料は平準定期より安め ・保障が必要な期間が「徐々に減っていく人」にフィット |
|
・年数が経つごとに保険金額が増える ・主に法人向け(経営者・事業承継)で使われる ・保険料も年々上がるのが一般的 |
|
・死亡した時点から毎月定額で保険金が支払われる ・残された家族の「生活費」を長期的にサポート |
上記『定期保険の種類』の特徴を把握して、満期後の自分に向いている定期保険を選択していきましょう。
保険期間を「目的」に合わせて選ぶ

定期保険は保障が必要な期間を明確にするのが重要で、必要以上に長く加入すると保険料が無駄になりかねません。
「子どもが大学を卒業するまで」や「住宅ローンを完済するまで」など、目的に沿った期間を設定すると効率的です。
60歳や65歳満了など年齢基準で選ぶ方法もありますが、生活設計と合っていないと過剰な支出になります。
保障の目的をはっきりさせたうえで、最適な保険期間を選びましょう。
保険金額は「支出」に応じて設定

満期後の保障を検討している人は、万が一のリスクに備えるにも必要な支出を具体的に見積もった上で保険金額を決めるのが賢明です。
根拠のない保険金額設定では、保障が足りない・逆に保険料を無駄に払いすぎていた事態になりかねません。
子どもが学校を卒業するまでの学費・塾代
🔹 生活費
残された家族が生活するための資金
目安は「年間生活費 × 必要な年数(例:10年)」=2000万〜3000万円
🔹 住宅ローンの残債
団体信用生命保険未加入なら、残債分を保険でカバー
🔹 葬儀・法要費用
葬儀一式で100万〜200万円前後
定期保険への再加入を考える人は、保険相談を活用して「平均」ではなく「わが家」に合った額をしっかり設計していきましょう。
定期保険の満期後のライフスタイル別の対応
定期保険の満期後の対策:独身

定期保険が満期を迎える独身者は、扶養家族がいないため、死亡保障の必要性は比較的に高くありません。
満期後は保険料の負担を抑えながら、将来の入院やがん治療に備えた医療保障への切り替えが効果的です。
老後に向けた貯蓄や資産運用とのバランスを意識しながら、保障の見直しを進めるのが得策。
将来の安心を確保するためにも、ライフプランに合わせた保険の見直しを検討しましょう。
定期保険の満期後の対策:子供がいない家庭

子どもがいない家庭では、配偶者への経済的保障が保険設計の主な目的となります。
定期保険の満期後には、配偶者の生活維持を支えるための保障を見直す必要があります。
家賃・生活費・医療費などを賄うためのまとまった保障がもてる
収入保障保険
配偶者が毎月の生活費を受け取れる
月々分割型が実際の生活に役立ちやすい
定期保険の満期後は、配偶者と話し合いながら安心できるライフプランを一緒に設計していきましょう。
定期保険の満期後の対策:子供がいる家庭

満期後になっても子どもが未成年または進学前の家庭では、保障を継続していくのがおすすめです。
定期保険の満期後は新たな定期保険に入り直すか、収入保障保険へ切り替えると効率よく備えられます。
子どもが独立するまでの期間をカバー
収入保障保険
毎月の生活費を長期で支える仕組み
遺族の生活に重点を置いた設計が可能
逓減定期保険
教育費やローン残高が年々減る家庭に◎
無駄な保障をカットして保険料を抑える
教育費・生活費を保障する目的で、必要な期間と金額を再設計していきましょう。
定期保険は満期までに対策するのが◎

定期保険は満期後に返戻金や保険金は支払われませんが、一定期間に家族を守れる安心感を得られます。
満期が近づいてきたら、保障の必要性や保険料の負担・ライフプランに沿った設計をあらためて確認するのがおすすめ。
現在の生活状況や今後の目標と照らし合わせると、最適な保障内容が見えてきます。
保険の仕組みを正しく理解し、自分にとって本当に必要な保障を見極めていきましょう。