収入保障保険はどうやって受け取る？給付金の受け取り方の手順と注意点

収入保障保険の受け取り方は？
収入保障保険の受け取り条件って？

万が一に備えて収入保障保険へ加入したあと、給付金の受け取り方の手順を事前に知っておきたい方もいますよね。

収入保障保険の受け取りに必要な手続きや書類、受給条件を事前に理解しておくと、万が一際にも冷静に対処できます。

本記事では、収入保障保険の仕組みや受け取りの流れ、注意点まで解説していきましょう。

収入保障保険の基本と受け取り条件

収入保障保険とは？給付の仕組み

収入保障保険とは、保険の対象者が死亡または高度障害状態になった場合に、毎月一定金額を年金形式で受け取れる死亡保険の一種です。

毎月一定額を受け取れるので、家計を担っている方に万が一のことがあっても、遺された家族の生活費や教育資金などに活用できます。

【収入保障保険のイメージ】

支払期間は加入時に設定されており、契約満了までの残存期間に応じて、総支払額は変動するのが特徴です。

例えば、契約満了が60歳で、55歳で万が一の事態が起きた場合、60歳までの5年間、毎月給付金が支払われます。

【収入保障保険】受け取りと手続き方法

保険会社への連絡と申請のタイミング

収入保障保険の給付を受けるには、契約者が死亡または高度障害状態に陥ったタイミングですぐに保険会社へ申請しなければなりません。

保険金の請求期限は「事由発生日から3年以内」などと明記されており、遅れると受給できなくなる可能性があるため注意しましょう。

連絡後には保険会社から申請書類一式が送付され、細かな手続きに入ります。

必要書類の提出

収入保障保険の給付を受けるには、契約時に定められた条件に該当している必要があります。

医師の診断書や勤務先の証明書が必要になる場合もあるため、必要書類の準備も忘れずに進めましょう。

給付開始までの期間と注意点

提出された書類に問題がなければ、多くの保険会社では給付金の支払い開始までに2〜4週間程度を要します。

支払い前には保険会社による審査が入り、内容に不備があるとさらに時間が延びるおそれがあるため注意しましょう。

初回振込までは一定の時間を要するため、当面の生活費の準備が欠かせません。

収入保障保険の給付を受ける際の注意点

契約内容と給付条件を事前に確認

収入保障保険の給付を受けるには、契約時に定められた保障内容に該当していなければなりません。

高度障害の定義、免責期間、支払期間の有無など条件は保険ごとに異なります。

加入時の保険証券やパンフレットをもとに、給付対象かどうかを明確にしておくと安心です。

医師の診断書や勤務先からの証明書類が求められるケースもあるため、書類の準備にも注意しましょう。

告知内容は正確に伝える

契約時に記入した喫煙歴、持病、通院履歴などに虚偽や漏れがあると、給付申請が却下される恐れも。

告知に誤りや漏れがあると、契約が無効になったり保険金が支払われない場合があります。

給付申請をする前に、当時の申告内容と現在の状況を照合し、不一致がないか確認しておきましょう。

保障対象外の特約や除外事項に注意

保険商品によっては、自殺などが保障対象から外されている場合があります。

特約の中には事故や疾病の種類によって支払対象が限定されているケースも。

給付を前提とした計画を立てる際には、除外事項までしっかりと把握しておきましょう。

公的制度との併用を視野に入れる

収入保障保険は、遺族年金や企業の死亡退職金制度などと併用が可能です。

ただし、制度によっては受給額に上限や調整があるため、事前に制度の内容を確認しておきましょう。

民間保険だけに頼らず、公的支援と組み合わせることで生活資金の安定が図れます。

収入保障保険と税金・年末調整との関係

給付金と所得税・贈与税・相続税

契約者と被保険者が同じで、受取人が法定相続人の場合、給付金は相続税の課税対象に含まれます。

相続税には「500万円×法定相続人の数」の非課税枠が設定されており、この範囲を超えた金額に課税。

契約者と受取人が異なる契約では、所得税または贈与税の対象へ切り替わる場合も。

税区分によって納税額が大きく変動するため、事前に税理士や保険会社の専門窓口へ確認しましょう。

年末調整・確定申告での取扱い

多くの収入保障保険の保険料は、生命保険料控除の対象です。

確定申告や年末調整のタイミングで、保険会社から送られてくる控除証明書を提出すれば上限4万円までの控除が適用されます。

ただし、控除対象となる保険の種類や上限金額は決まっているため、保険の契約時に確認しておきましょう。

収入保障保険の受け取り方：まとめ

収入保障保険は、家族の生活を長期間支えるために欠かせない保障制度です。

受け取りの条件や給付の流れを理解しておけば、病気で働けなくなったとしても冷静に手続きを進められるでしょう。

一方で、収入保障保険の契約にあたっては告知義務違反や除外項目など注意点もあるため、加入前・受給前の情報整理も欠かせません。

安心して家族を守るために、自分に合った収入保障保険を選び、適切に受け取る準備を進めていきましょう。