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対物賠償保険は加入すべき?補償内容や必要性と無制限にすべきかを解説!

車の対物賠償保険は必要なの?
対物賠償保険って無制限にすべき?
対物賠償保険とは、車で事故を起こした際に他人の車や建物などに損害を与えた時の賠償をカバーできる保険ですが、実際の補償内容やメリットを知っておきたいですよね。
今回は、対物賠償保険の仕組み、補償内容や必要性、無制限にすべきかなどを詳しく解説していきます。
この記事の監修者
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有岡 直希
ファイナンシャルプランナー
大学卒業後、Webマーケターを経て外資系生命保険会社に転職。 個人のライフプラン・コンサルティングに携わり、顧客のニーズと社会保障制度を加味した論理的な提案に定評あり。 各生命保険商品を徹底的に分析し、価値ある商品の選別と保険の効果を高める活用法を提案します。- <保有資格>
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この記事の目次
対物賠償保険とは?

他人の「物」に対する損害を補償する保険
対物賠償保険とは、自動車事故などで相手の車・建物・看板など、人以外の「物」に損害を与えた場合の修理費用や損害賠償金を補償する保険です。
自賠責保険では「対人」の補償しか受けられないため、「対物」の補償を受けるには任意で対物賠償保険に加入する必要があります。
補償される「物」の範囲は広い
対物賠償保険の対象となるのは、車両・家屋・店舗・公共物(電柱やガードレール)など様々です。
事故の状況によっては、損害賠償額が数千万円に及ぶケースもあるため、万一の備えとして対物の補償は欠かせません。
契約者本人の車や財物は対象外
対物賠償保険は、あくまで自動車事故を起こした際の相手側の損害に対する補償となります。
そのため、自分の車や家は対物賠償保険の補償対象外となってしまうため、別途車両保険などの加入が必要となるため注意が必要です。

対物賠償保険の補償内容

補償額は契約時に設定する
対物賠償保険は、一般的には契約時に「無制限」「1,000万円」「2,000万円」などから補償額の選択が可能です。
自動車で事故を起こした際に高額な損害が発生するリスクを考慮して、補償額は「無制限」を選択する人が多くなっています。
過失割合に応じて支払いが行われる
自動車事故を起こした時は、自分の過失割合によって相手への賠償金額が変動します。
自分の責任割合に応じた損害額が対物賠償保険から支払われるため、万一に備えた補償を備えておきましょう。
示談交渉サービスが付いている場合も多い
損害賠償保険は、契約プランによっては保険会社が事故に巻き込んでしまった相手方との示談交渉を代行してくれるサービスもあります。
事故の際には当人同士で話をするとトラブルになるケースも多いため、保険会社や弁護士を通してやり取りをする方がおすすめです。
保険会社が示談交渉を代行してくれれば、法律などの知識がなくてもスムーズに解決に進みやすくなります。
対物賠償保険が必要とされる理由

損害額が予想以上に高くなるケースが多い
店舗や公共設備を破損した場合、営業補償や工事費などを含めて数千万円に達するケースも珍しくありません。
軽微な自動車事故でも高額請求される可能性は十分にあるため、備えは不可欠と言えます。
自賠責保険では物損事故を一切カバーできない
強制加入の自賠責保険では、事故が起きた際の相手方に対する対人補償しか対応しておらず、物損事故の賠償には一切補償がありません。
対物賠償保険に加入していれば、事故により建物や公共の物に損害を与えてしまった場合も補償されるため、対物賠償保険への必要性は高いです。
自動車保険の基本構成に含まれる商品が多い
任意の自動車保険に加入する際のセットプランでは、対物賠償は対人賠償と並んで基本構成に含まれている商品が多いです。
その他特約などで補償を追加もできるため、必要な補償内容を見直して適切な設定を選びましょう。

対物賠償保険の補償額は「無制限」にすべき?

無制限なら万一の高額賠償にも対応
建物や電車との接触事故などが起きた場合は、補償額が億単位になるケースもあります。
対物賠償の補償額を「無制限」に設定しておけば、万一の際の自己負担のリスクを最小限に抑えられます。
保険料への影響は比較的少ない
対物賠償の補償額は、1,000万円などの制限付きと比べても、無制限に設定した際の保険料の上昇はごくわずかです。
費用対効果の観点でも、多少の保険料の差であれば補償額は無制限の方がおすすめと言えます。
特に初心者ドライバーには必須の設定
対物賠償保険は、特に免許を取り立ての初心者ドライバーや運転回数の少ない人には必須の保険となります。
運転に不慣れなうちは、駐車中の接触や狭路での事故が起きやすいため、対物賠償の補償額は無制限設定が安心です。
対物賠償保険に関する注意点

自分の車の修理費は対象外
対物賠償保険は、あくまで相手の物に対する補償であり、自分の車の傷や故障については別途「車両保険」への加入が必要になります。
車両保険は、自分の車が事故・盗難・自然災害などで損害を受けた時の修理費用を補償する保険です。
新車購入時は「一般型」、中古車や10年超えの車は「エコノミー型」または車両保険なしなど、車両価格と保険料のバランスを見て必要かどうかを判断しましょう。
免責金額を設定していると自己負担が発生
免責金額とは、損害の一定額部分については契約者が自己負担するとの内容で契約時に設定する金額です。
例えば、免責金額が5万円に設定されている場合、事故の修理費用が20万円かかったとすると、5万円は自己負担し、残りの15万円が保険金として支払われます。
免責金額を設定すると保険料は安くなりますが、その分事故などがあった際に自己負担額も発生するため、保険料と補償内容のバランスを見て免責金額の検討をしましょう。
対物超過修理費用特約の検討もおすすめ
事故を起こした際の相手車両の修理費が時価額を上回った場合に、追加費用を補償する「対物超過修理費用特約」を付けておくと安心です。
対物超過修理費用特約とは、相手の車の修理費が時価額を超えた場合にその差額を補償するための特約です。
一般的な対物賠償保険では、相手の車の修理費が時価額を超えていても時価額までしか補償がされませんが、「対物超過修理費用特約」を付けていれば、時価額を超える修理費が発生した場合でも条件を満たしていれば補償されます。
対物賠償保険の必要性:まとめ

対物賠償保険とは、他人の車・建物・公共物などに損害を与えた際に、修理費や賠償金を補償してくれる重要な保険です。
強制加入の自賠責保険では「自分が事故を起こした際の相手のケガ・死亡」についての補償しかないため、任意での加入が不可欠となります。
特に事故時の損害額は予測がつきにくいため、無制限設定にしておくと万一の高額賠償にも対応できます。
安心して運転するためにも、対物賠償保険の補償内容をしっかり確認し、適切なプランを選んで加入しておきましょう。
