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ドライバー保険のデメリットとは?契約前に知るべき注意点や必要性を解説

ドライバー保険のデメリットはある?
ドライバー保険に向いていない人の特徴は?
ドライバー保険を検討していても、必要性やデメリットが分からず加入を悩んでいる方も少なくありません。
ドライバー保険は、万が一のときに運転中の車両にかかわらず、運転者自身が補償の対象となる保険です。
この記事では、ドライバー保険の特徴やメリットとデメリット、向かない人の特徴、加入時の注意点を解説していきます。
この記事の監修者
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有岡 直希
ファイナンシャルプランナー
大学卒業後、Webマーケターを経て外資系生命保険会社に転職。 個人のライフプラン・コンサルティングに携わり、顧客のニーズと社会保障制度を加味した論理的な提案に定評あり。 各生命保険商品を徹底的に分析し、価値ある商品の選別と保険の効果を高める活用法を提案します。- <保有資格>
- AFP、2級ファイナンシャルプランニング技能士
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この記事の目次
ドライバー保険とは

ドライバー保険は、他人の車を運転中に事故を起こした場合でも、運転者自身が補償の対象となる保険です。
車に対してではなく、運転者本人に対して適用される保険で、免許は持っているものの自家用車を持っていない方が加入できます。
・自家用普通乗用車
・自家用小型乗用車
・自家用軽四輪乗用車
・自家用小型貨物車
・自家用軽四輪貨物車
・自家用普通貨物車(最大積載量2トン以下)
・特種用途自動車(キャンピング車)
・二輪自動車
・原動機付自転車
自賠責保険(自動車損害賠償責任保険)ではカバーできない額の賠償金が発生し、車の貸し主が任意保険に未加入の場合、運転者または貸し主が自己負担しなければなりません。
万が一、死亡事故を起こした場合には、賠償額が1億円以上となるケースも。
借りた自動車に付いている保険では補償対象外になるケースも多いため、複数の車を乗り分けている方や、友人から一時的に車を借りて運転する方にとって、心強い備えになるでしょう。
一般的な自動車保険との違い
一般的な自動車保険は、契約した特定の車両に限って補償が適用されます。
一方で、ドライバー保険では、運転中の車種にかかわらず、契約者本人が補償の対象です。
保険 | 補償対象 |
---|---|
自動車保険
|
契約した特定の車両・同乗者など |
ドライバー保険
|
契約者本人 |
ドライバー保険に加入していれば、レンタカーや知人の車の運転中でも補償が受けられるため、マイカー以外の車を頻繁に利用する人にとっては非常に実用性の高い保険と言えます。

ドライバー保険の主な補償内容

✅ 人身傷害補償
✅ 【特約】搭乗者傷害補償
✅ 【特約】弁護士費用補償
対人・対物賠償補償
対人・対物賠償補償は、他人の車を運転中に歩行者にけがをさせたり、物を壊してしまった場合の賠償責任をカバーする補償です。
事故の相手への賠償額が数千万円〜億単位に及ぶケースもあるため、無制限での契約が推奨されています。
自分の財産を守るだけでなく、被害者をしっかり救済する責任を果たす手段として重要な補償と言えるでしょう。
人身傷害補償
人身傷害補償は、自身や搭乗者が事故によってけがをした際、治療費や慰謝料、休業補償などを実費で補える補償です。
支払額は、実際の負担額をもとに計算されるため、現実的なサポートにつながります。
契約者に過失があった場合でも、満額の補償が受け取れる仕組みのため、経済的な備えを重視する人にとって、心強い補償内容でしょう。
【特約】搭乗者傷害補償
搭乗者傷害補償は、事故によって乗車中の人がけがをした際に、定額の給付金を受け取れる補償で、特約で追加できるケースが多いです。
通院日数や後遺障害の程度に応じて支給額が決まり、手続きが比較的シンプルなのも魅力。
事前に金額が定められているため、受け取りまでのスピードを重視したい人に適しています。
打撲やねんざなどの軽微なけがでも対象となる点が、安心感につながるでしょう。
【特約】弁護士費用補償
弁護士費用補償は、法的トラブルや示談交渉に発展したとき、弁護士費用をカバーするための特約です。
相談料や着手金まで補償対象となっており、金銭的な負担を抑えられるので、トラブルへの不安をやわらげる備えとして、加入を選ぶ人が増えています。
ドライバー保険の主なデメリット

✅ 他の保険や特約と重複しやすい
✅ 人によってはコスパが悪く感じる
補償範囲に制限がある
ドライバー保険は、他人の車を一時的に運転する際の事故を対象にしているため、以下のようなケースは補償が適用されません。
・本人や配偶者、同居家族所有の車を運転
・本人が役員となっている法人所有の車を運転
・業務中の運転や会社所有の車の運転
同居家族とは、親だけでなく兄弟姉妹、祖父母なども含まれるため注意が必要です。
長期間借りている車を日常的に使っている場合も補償されない可能性があるので、加入時には確認しておきましょう。
他の保険や特約と重複しやすい
ドライバー保険の補償内容は、他の自動車保険や特約と重複する場面が少なくありません。
たとえば、他人の車を一時的に借りて運転した際でも、自分の任意保険に「他車運転特約」が付帯されていれば、その保険が適用されます。
万一事故が起きても、実際に使えるのはどちらか一方の保険に限られ、結果として両方の保険料を支払っている状態になります。
ドライバー保険へ加入する際は、あらかじめ自分が契約している保険の内容を確認し、補償の重複がないかを見直すのが重要です。
人によってはコスパが悪く感じる
ドライバー保険の保険料は年間契約が基本であり、使用頻度が低い人には割高に感じるケースもあります。
年に数回しか他人の車を運転しない人には、1日自動車保険などの短期型保険の方が経済的。
保険会社やプランにもよりますが、ドライバー保険は1年で約2~5万円が相場ですが、1日自動車保険は1日800円ほどで加入できます。
また、等級制度が適用されないため、無事故による保険料の割引が得られない点も注意しましょう。
ドライバー保険が向かない人の特徴

✅ 家族限定特約がある人
✅ 他の自動車保険の補償がある人
マイカーを頻繁に使う人
自家用車を所有し、日常的に運転している人は、ドライバー保険よりも車両に対して補償が適用される任意保険に加入する方が合理的。
任意保険であれば、車両保険やさまざまな特約で、より広範なリスクにも対応できます。
家族限定特約がある人
家族限定特約が付帯された任意保険に加入していると、同居家族が運転する車の事故も補償対象になります。
任意保険で家族全体がカバーされていれば、ドライバー保険を別に契約する必要性はほとんどありません。
補償の重複によって保険料が無駄にならないよう、現在契約している保険の内容を事前に確認しておくのが重要です。
他の自動車保険の補償がある人
すでに他車運転特約などの包括補償が付帯された任意保険に加入している場合、ドライバー保険を追加で契約する必要はありません。
他車運転特約では、借りた車を運転中に発生した事故に対しても補償が適用されます。
重複した保険に加入しないよう、契約前に現在の保険内容を確認し、補償の範囲を整理しておくのが重要です。

ドライバー保険のメリット

✅ 同乗者・第三者への責任補償
✅ 突然の事故リスクに備えられる
利用シーンに応じた柔軟性
他人の車を運転する機会が多い人にとって、ドライバー保険は使い勝手の良い補償手段として役立ちます。
特にマイカーを所有せず、カーシェアや家族・知人の車を運転する機会が多い人には、実用性の高い保険です。
また、レンタカーやカーシェアリングを利用するときは、ドライバー保険を追加で契約すると補償の幅が広がります。
万が一事故が起きた場合にも対応できる補償があると、精神的な不安を軽減できるでしょう。
同乗者・第三者への責任補償
運転中の事故は、運転者自身だけでなく、同乗している家族や通行中の歩行者など、周囲の人にも被害が及ぶおそれも。
ドライバー保険に加入しておけば、第三者への賠償や治療費にも補償が適用され、責任を果たす手段として大いに役立ちます。
自分の安心だけでなく、大切な人を守るための備えとしても、心強い存在といえるでしょう。
突然の事故リスクに備えられる
運転中の事故は、どれだけ注意していても突然発生するリスクがあります。
重傷事故では高額な賠償を求められるケースも多く、無保険では対応しきれません。
ドライバー保険に入っていれば、費用負担を軽くできて精神的な余裕も生まれ、いざという場面でも落ち着いて判断できるでしょう。
ドライバー保険に加入する際の注意点

弁護士費用や対人補償の範囲に注意
ドライバー保険には、弁護士費用特約や対人補償が初期状態で含まれていない契約内容も。
弁護士による示談交渉や被害者への補償を重視する場合は、特約を追加するか、自動車任意保険など他の保険で補完する必要があります。
補償の重複や不足を避けるために、各保険の内容を比較し、自分にとって必要な補償が揃っているかを事前に確認しておきましょう。
加入条件や利用制限を見落としがち
ドライバー保険には、契約者の年齢や運転歴に関する加入条件が設定されているケースは多いです。
車種によっては対象外とされる場合もあり、営業車や法人名義の車両には補償が適用されない場合もあります。
契約を検討する際は、保険の加入条件や対象となる車両区分を事前に確認し、自分の状況に適しているかを見極めましょう。
ドライバー保険のデメリットは?:まとめ

ドライバー保険への加入を検討する際は、補償範囲や費用対効果を正確に把握し、自分の運転スタイルに合っているかを冷静に見極めるのが重要です。
他の保険にすでに加入している場合は、補償内容が重なっていないか、また不足がないかを比較しながら判断する必要があります。
ライフスタイルや運転状況の変化に合わせて、補償内容を定期的に見直す意識を持つと、より適切な保険が選べるでしょう。
