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任意整理の費用は分割払いできる?任意整理の手続きと分割払いの注意点を徹底解説

任意整理の費用は分割払いできる?任意整理の手続きと分割払いの注意点を徹底解説

借金問題の解決策として任意整理は有効な手段のひとつですが、司法書士や弁護士へ支払う費用が高額で躊躇する方も少なくありません。

そのようなときにひとつの解決策となり得るのが、分割払いの利用です。

本記事では任意整理費用の分割払いを利用する際の注意点やポイントについて詳しく解説します。

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グッドカミング編集部
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グッドカミングは、保険/資産運用/将来設計/投資など「お金」の悩みを解決するWebメディアです。ファイナンシャルプランナーが記事を監修し、情報の信頼性を担保。様々な経歴のライターが、自身の経験やお金に悩む人の体験談を基に記事を執筆しています。

任意整理を依頼できる事務所

司法書士事務所

アヴァンス法務事務所 はたの法務事務所
司法書士
事務所
アヴァンス法務事務所 司法書士法人はたの法務事務所
初回
相談料
無料 無料
対応
エリア
全国
(出張相談可)
全国
(出張相談可)
任意整理
着手金
1社あたり
11,000円~※1 22,000円~※2
分割払い 着手金は分割払い可 ※公式サイトに記載なし
要相談
問い合わせ

※以下すべて税込表記
【アヴァンス法務事務所】…解決報酬金11,000円/1社、減額報酬11%、過払い金を取り戻した場合は過払い金に対して22%の成功報酬、別途事務手数料あり
【はたの法務事務所】…減額報酬:減額できた債務の金額の11%/その他、印紙、切手、訴訟費用(原則実費のみ)、管理費等が発生/司法書士法に則り、契約時には契約書の報酬内訳書にて説明

弁護士事務所

ライズ綜合
法律事務所
ひばり
法律事務所
弁護士
事務所
ライズ綜合法律事務所バナー/債務整理/減額診断 弁護士法人ひばり法律事務所バナー
初回
相談料
慰謝料請求・債務整理・B型肝炎給付金請求・交通事故・立ち退き問題・敷金回収に関する相談は無料 無料
対応
エリア
全国
(出張相談可)
全国
(出張相談可)
任意整理
着手金
1社あたり
55,000円~ 22,000円
分割払い 対応可 ※公式サイトに記載なし
要相談
問い合わせ
東京ロータス
法律事務所
アース
法律事務所
弁護士
事務所
弁護士法人東京ロータス法律事務所 アース法律事務所バナー
初回
相談料
無料 無料
対応
エリア
全国
(出張相談可)
全国
(出張相談可)
任意整理
着手金
1社あたり
22,000円 22,000円~
分割払い 対応可 対応可
問い合わせ

※以下すべて税込表記
【ライズ綜合法律事務所】…着手金は内容により費用が異なります/減額報酬は減額の11%/和解成立時、解決報酬として1社につき22,000円/過払い返還報酬 22%(任意の場合/訴訟の場合は27.5%)/送金管理費として1社につき月1,000円/回/通信費として1社につき2,200円
【ひばり法律事務所】…報酬金22,000円(1社あたり)/減額報酬11%/実費5,500円(1社あたり)
【東京ロータス法律事務所】…任意整理1社あたりの金額/報酬金22,000円(1社あたり)/減額報酬11%/過払い金報酬は回収額の22%/1件につき諸費用5,000円/和解金の支払いを代行でする場合の送金管理手数料 1件¥1,100/訴訟対応の場合、別途着手金1件¥33,000
【アース法律事務所】…ただし、残債務のない債権の調査、過払い請求は着手金無料/解決報酬金1社あたり22,000円/減額報酬金として、減額した金額の11%相当額

任意整理の費用とは?基本的な内訳

任意整理は法律の専門家へ依頼し手続きや交渉を行ってもらうのが一般的なため、弁護士または司法書士へ支払う費用が発生します。

1社あたりの着手金は2万円~5万円程度が相場ですが、依頼する法律事務所や交渉の難易度によっても異なります。

その他費用の主な内訳は以下の通りです。

  • 着手金:依頼時に支払う費用
  • 成功報酬:交渉および手続きが完了した際に支払う費用
  • 減額報酬:減額した借金の金額に応じて支払う費用
  • 事務手数料:書類の郵送など事務手続きにかかる費用

上記の費用はあくまでも1社あたりの相場であり、たとえば複数の金融機関から借り入れを行っているなど債権者が多い場合や、相手先との交渉が長引いた場合には別途費用が追加されることもあります。

任意整理の費用は分割払いできる?

多くの法律事務所では、依頼者の経済状況を考慮し分割払いを受け付けています。

分割払いの回数は法律事務所によっても異なりますが、3回~12回程度が一般的であり、毎月一定額を支払う方法や、最初に一部を支払ったうえで残額を分割する方法も選択できます。

一括での支払いが難しく、分割払いを希望するのであれば相談時に具体的な条件を確認しておきましょう。

なお、すべての法律事務所が分割払いに対応しているとも限らないため、こちらも事前の確認が必須です。

個人再生や自己破産の費用も分割払いできる?

任意整理と同様に、個人再生自己破産の費用についても分割払いに対応している法律事務所が数多くあります。

個人再生の費用と分割払い

個人再生の費用は、弁護士への依頼は50万円〜90万円程度が相場となっています。

そもそも個人再生とは、裁判所を通して再生計画の認可を受け、借金の総額を5分の1〜10分の1程度に減額してもらう手続きです。

任意整理は債権者と債務者間のみで交渉できますが、個人再生は裁判所に申し立てをするため手続きが複雑で、任意整理よりも費用が高くなる傾向にあるのです。

多くの法律事務所では、個人再生の費用も一括払いが難しければ分割払いに対応しています。

分割払いの回数は6回~12回程度が一般的ですが、回数や条件は法律事務所によっても異なるため事前に確認しておきましょう。

自己破産の費用と分割払い

自己破産の費用は、弁護士へ依頼する場合30万円~50万円程度が相場となっています。

上記は所有している財産がわずかで経済的余裕がない同時廃止事件の費用相場です。

一定程度の財産があると管財事件になり、処分した財産から債権者に対して配当が割り当てられます。

同時廃止事件に比べてさらに裁判所に納める予納金として20万円~50万円が必要になることもあります。

このように、自己破産においても高額な費用がかかるため、分割払いに対応している法律事務所を選べば依頼時の負担を軽減できるでしょう。

ただし、自己破産の手続きが終わる前に費用を完済する必要があるため、分割払いのスケジュールをしっかり確認しておきましょう。

任意整理費用の分割払いを利用するメリット

任意整理費用の分割払いは、利用者にとってどのようなメリットがあるのでしょうか。

初期費用の負担を軽減できる

通常、司法書士や弁護士へ任意整理を依頼する際には費用を全額支払う必要があります。

しかし、借金に悩む多くの方は経済的に苦しく、一括払いが難しいケースがほとんどでしょう。

そこで、このような場合でも、分割払いを利用すれば任意整理の手続きをスムーズに進められます。

経済的な負担を抑えながら、借金の整理を始められるのは大きなメリットといえます。

手続きの遅れを防げる

任意整理の費用を一括で支払うために、まずは貯金をしたい方もいます。

しかし、お金を準備するために任意整理の手続きを先延ばししていくと、その間にも借金の利息や遅延損害金が溜まっていき、結果として支払総額が増える可能性もあります。

分割払いを有効に活用すれば、早急に任意整理の手続きを進められ、支払総額の増加を防ぐことにもつながります。

無理のない返済計画を立てやすい

一人で借金に悩んでいる間はお金の不安が頭から離れず、冷静な判断力を失ってしまうおそれがあります。

司法書士や弁護士といったプロに相談すれば、毎月の生活費とバランスを取りながら無理のない返済計画を立てられます。

余裕を持った支払い計画を立てれば、生活そのものの安定はもちろん、心理的な安定を取り戻すことにもつながります。

任意整理費用の分割払いを利用する際の注意点

分割払いを利用する際にはメリットばかりではなく、いくつか注意すべき点もあります。

分割回数や条件を事前に確認する

法律事務所によっても支払い方法や条件は異なり、分割払いが利用できない可能性もゼロではありません。

まずは分割払いが利用できるかを確認のうえ、無理のない回数・金額で支払えるかどうかも契約前に必ず相談しておきましょう。

分割払いでも支払いを滞らせない

万が一、費用の支払いが遅れると、任意整理の手続きが中断されるおそれもあります。

収支のバランスを考えて計画的に支払うのはもちろん、うっかり支払い期日を忘れてしまったということがないよう注意しましょう。

追加費用が発生する可能性を考慮する

任意整理は債権者と債務者間での交渉によって進められるため、相手によっては交渉が長引くおそれもあります。

そのような場合、追加の費用がかかることもあるため、法律事務所との契約時には追加費用の有無や条件についても確認しておくと安心です。

費用を抑える方法

分割払いが選択できるとはいっても、複数社からの借り入れを行っていると費用がかさみ大きな負担となります。

このような悩みを解消するために、任意整理の費用を抑える方法がいくつかあります。

法テラスの利用

法テラス(日本司法支援センター)とは独立行政法人のひとつで、さまざまな法的トラブルを解決するための情報提供を行っています。

法テラスでは、収入など一定の条件を満たせば弁護士費用の立替払い制度を利用できるほか、場合によっては費用負担そのものを大幅に低減できる可能性もあります。

費用の安い事務所を選ぶ

法律事務所によって費用は異なるため、複数の事務所を比較して選ぶのも一つの方法です。

ただし、司法書士や弁護士によっても得意分野は異なり、任意整理手続きの経験や実績が乏しいケースも少なくありません。

費用の安さだけで選ぶのではなく、これまでの実績や説明の分かりやすさなども考慮しながら選びましょう。

債権者との直接交渉

本記事の冒頭で「任意整理は専門家へ依頼し手続きや交渉を行ってもらうのが一般的」とご紹介しました。

すなわち、法律上は債権者との交渉を自分自身で行うこともでき、司法書士や弁護士へ依頼する分の費用を削減できます。

ただし、専門的な知識が必要になるため交渉が難航する可能性があるほか、司法書士や弁護士以外からの交渉は断られてしまうケースも想定されます。

任意整理の分割払いについて:まとめ

任意整理だけでなく、個人再生や自己破産の費用も分割払いに対応している事務所が多く、この制度を利用すれば初期費用の負担を軽減しながら手続きを進められます。

ただし、法律事務所によっても支払いの条件や回数は異なり、すべての事務所で分割払いが利用できるとは限りません。

事前に条件をしっかり確認し、司法書士や弁護士と相談しながら無理のない支払い計画を立てておきましょう。

さらに、法テラスの利用や複数の法律事務所を比較するなどの工夫によって、費用そのものを抑えられる可能性もあります。

借金問題で悩んでいる方は、早めに専門家へ相談し、最適な解決策を見つけましょう。